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健康作りに役立つお役立ちコラム Ideal Body Design

肩甲骨ダイエットはウソ?褐色脂肪細胞は活性化しない

引き締まった女性の背中



褐色脂肪細胞とは?

肩甲骨ダイエットについてのお話です。 肩甲骨を動かすと褐色脂肪細胞が活性化してダイエットに良いと聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
ですが、実はこれ証明されていないようです。
褐色脂肪細胞とは、運動をしなくてもエネルギーを作って熱を作り出してくれる脂肪細胞のことです。
赤ちゃんや冬眠をする動物に多く存在し白色脂肪細胞と違いエネルギー生成をするミトコンドリアと毛細血管が多いのが特徴です。この褐色脂肪細胞を刺激できれば何もしてなくてもエネルギーを消費してくれるので楽にダイエットが可能になると考えられます。
褐色脂肪細胞は肩、背中、肩甲骨周辺に多く存在しています。
肩甲骨周辺に多いことから肩甲骨を動かすと褐色脂肪細胞が刺激されて活性化しダイエットに繋がる
と考えができたようです。これがいわゆる肩甲骨ダイエットのようです。

褐色脂肪細胞が活性化する証明はされていない

悩む女性

実は、肩甲骨を動かすと褐色脂肪細胞が活性化すると言うこと自体証明されていません。
肩甲骨を動かせばダイエットに繋がる可能性はもちろんありますが、それは褐色脂肪細胞が活性化したからではないと考えられます。
中にはダイエットできたと言う方も、もちろんいるかと思います。
では、なぜダイエットに繋がったのか?
それは、肩甲骨を動かすことで普段使っていない筋肉を使ったこと、姿勢が改善されたり関節可動域が良くなったりと同じ生活をしていてもより多くカロリーを消費できるようになった可能性があるからではないでしょうか。
または、食事にも多少なりとも気を付けていた可能性もありますよね。
そもそもダイエットは、運動よりも食生活で決まると言っても過言ではありません。

大人になると減って機能しなくなる

褐色脂肪細胞は赤ちゃんに多く大人になるに従ってだんだん機能しなくなり割合も減っていきます。
これではダイエット効果はさほど期待できないと考えられます。
褐色脂肪細胞を刺激したいのであれば、肩甲骨の運動ではなく寒冷刺激が有効です。
冷水を背中に浴びると褐色脂肪細胞が活性化されます。

運動をすると刺激される報告も

準備運動をする夫婦

ある研究に運動をすると褐色脂肪細胞が刺激されるとの報告もあるようです。
これは肩甲骨の運動ではなくジョギング45分と自転車40分です。肩甲骨は関係ありません。
褐色脂肪細胞が生成するリポカインの一種が運動後に血中に放出されることを確認。
動物実験でも同様に行い褐色脂肪細胞を除去するとそれが起きなくなることも確認できたそうです。
これまでの研究では運動は褐色脂肪細胞の活性を低下させることが示されていたので驚きの結果のようです。
もちろんこれで運動が有効とは完全に言えるわけではありませんので今後さらなる研究が必要になるかと思います。
肩甲骨ダイエットは完全に嘘ではないのですが、褐色脂肪細胞が活性化してやせると言うことではないかと思います。
褐色脂肪細胞を活性化したければ寒冷刺激が有効になります。
もしくは単純に運動をすればいいのかもしれません。
そもそもダイエットに褐色脂肪細胞を考える必要はないと思います。
結局のところ食事と運動しかありませんので確実な方法は生活習慣を正すことです。
そして、運動よりも食事の方が大事ですので普段の食生活を意識することが大切です。